みなさん、一度は習字に触れたことがあると思います。
学校の授業や習いごとが主にあたるでしょうか。
習字は自分を律し、集中力を高めるメリットもあります。
そんな習字ですが、中には「きらい」と思ってしまう人もいます。
・なぜ習字を嫌いになってしまうのか
・習字へのモチベーションを上げる方法、メリットなど
をまとめてみました。
習字を「嫌い」になる理由
私は幼少期~学生時に書道をしていました。
そんな自分の実体験を交えて記してみます。
準備に手間がかかる
今の時代、何か文字を書こうと思えば、用紙と鉛筆を準備すればすぐに書けますね。
シャーペンもボールペンも、ノック一つで芯が出てきます。
対して、筆で文字を書くためには、
必ず下敷きを敷いて、半紙をセット
墨を擦る、または墨汁を硯(すずり)に入れる
筆に墨をつけて穂先を整える
最低でもこの工程を行わないと書くことが出来ません。
容易に文字を書くことが出来るようになった世の中で、この準備工程が煩わしくなることが考えられます。
手や服が汚れる
習字は墨を使いますので、つい汚れてしまいます。
筆の扱いに慣れていない年齢だとなおさらです。
流水で簡単に洗い流せるならまだしも、なかなか落ちないんですよね。
お気に入りの服に飛び散ってしまい、その服は諦めないといけない、なんてことも…
地味な基礎練習が続く
今だからこそ基礎の大切さが分かりますが、当時はひたすら
・たての線
・横の線
・丸(記号)
・はらい、止め、はね、転折(折れ)
これらの繰り返しが続くと、うんざりした気持ちになります。
どの分野でも同じですが、習字も基礎が大切です。
机上で地道に基礎練習…つい、
早く文字が書きたい!
なんて思ったりする訳ですね。
書き直しが出来ない
鉛筆であれば、消しゴム
ボールペンであれば、修正テープ
パソコンなら、バックスペースキー
今は修正も簡単に行えます。
ですが習字は一発勝負、ミスしたら紙を変えねばなりません。
よし、ここまで上手く書けた。あとは最後の一字だ
なんて意気込んだ時に限って、最後の文字で失敗なんてことよくあります。
ちょっと上からなぞって修正…
を試みるも、ほぼほぼの確率で先生にはバレてしまいます。
これは「二度書き」と呼ばれ、書道界ではご法度なんですね。
こうなると、また新たな半紙で一からのスタート。
「習字なんて嫌い!」こんな気持ちも生まれるのも分かります。
(※場合によっては、補筆を行うこともあります)
お手本通りに書けない
習字は、どれだけお手本に忠実に書けるかにかかっています。
お手本通りというのは、何も形だけではありません。
緩急をつけることもとても大事です。
お手本を見ながら半紙に筆を走らせるとスピードが落ち、線に勢いがなくなることも。
何かが違うのは分かるけれど、どう改善すればお手本通りになるか分からない
このジレンマに陥りがちです。
成果が目に見えて分からない
習字は地道な練習が必要です。
1枚目はダメだったけど2枚目ですぐに完璧!
なんてことはなかなか起こりません。
ひたすら1枚に集中して、来る日も来る日も…
そしてだんだんコツを掴み、「清書」へとたどり着きます。
書く枚数を重ねても、自分では上達が目に見えづらいです。
まさに、訓練とも言えますね。
片付ける時は筆を洗わないといけない
習字は準備も大変でしたが、片付けも手間がかかります。
筆と硯(すずり)を洗う必要があるのですね。
中でも問題は筆洗いです。
筆は特に丁寧に洗う必要があります。
何も考えずに洗ってしまうと、筆のいたみが早くなります。
筆の穂が割れたのを見たことがあると思います。
これは墨が落ちきっていないことが原因のひとつです。
洗い方はさまざまかもしれませんが、いずれにしても丁寧に扱う必要はある訳ですね。
ペンであればキャップを閉めて片付け終了ですが、筆はそういう訳にいかないのです。
習字と上手く向き合うために
服は、汚れてもいいものを着る
服を汚さないように
と思うのではなく、汚れてもいい服装で習字に挑むがおすすめです。
成長して体と筆とのバランスが整ってきたら、じきに汚れにくくもなります。
墨の汚れを見るのが嫌であれば、思い切って黒い服を習字用にするのも◎
最初に書いた半紙を保管しておく
習字は、自分ではなかなか成果を感じられません。
これが習字嫌いになる一つの原因でもあるでしょう。
気持ちを集中して練習していれば、少しずつでも必ず上達はします。
学校の書道教科書や競書課題など、初日に書いた一枚を残すことをおすすめします。
少しずつ上達している自分の実力をが目に見えて分かると、俄然やる気が出ますね✌
モチベーションが上がれば他の問題も解決!?
習字へのモチベーションが上がってくれば、他の問題の解決にもつながると考えます。
・基礎練習をがんばろう
・道具をたいせつに扱おう
習字に対して前向きな気持ちがあってこそ、これらに対しても真摯に向き合えるのではないでしょうか☻
習字を続けた先に待っているメリット
基礎が身に付く
これは、続けていれば少なからず身に付きます。
大人になると祝儀袋などで筆ペンを使用することもあります。
筆遣いの基礎が身に付いていると、ブランクがあっても意外と書けたりします。
丁寧に文字を書く意識が付く
字の上手い下手ではなく、文字に対して丁寧に書く癖がつきます。
大人になってから
「字が綺麗」
と言われるのは、字の上手な人だけと思われがちですが、
文字を丁寧に書いている人が半数はいるのでは
と思うのです。
急いで書いてもまとまり良く見える
習字の練習をする時に、文字の中心を揃える意識付けも行います。
縦書きなら、右にズレたり左にフラフラ~なんてことを無くす練習です。
これも不思議と身につきます。
大人になると、会社で急いでメモを取って人に渡すシーンもあるでしょう。
急いで書いた文字でも読みやすいのは、無意識にメモ紙全体の文字構成が頭に入っているからかもしれません。
集中力が身に付く
習字は一発勝負です。
書き直しが出来ないため、とにかく気が抜けません。
集中して取り組む
これは大人になってからもとても大事なことです。
最後まで気を抜かない、やりきる精神も身につきます。
姿勢がいい
習字は背筋をピンと伸ばして姿勢を整えることが、上手に書くポイントの一つです。
姿勢を正して字を書くことを教え込まれるのですね。
姿勢の良さは、いくつになっても持っておきたいスタイルの一つです。
習字だけの効果とは思いませんが、少なからず良い影響を受けるでしょう。
まとめ
今回は「子供の習字嫌い」についてでした。
地道な練習で、墨も子供が使えるのは黒一色
なかなか子供に習字の魅力は感じづらいかもしれません。
ですが、長く習字を続けたからこそ得られるメリットもたくさんあります!
ぜひ、自分の上達を目で確認しながら、習字へのモチベーションを上げてみられて下さい☻
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